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子供が身長が低いという理由で「いじめ」に合わないために

 

近年、インターネットや携帯電話などの普及も追い風となり、子どものいじめは深刻化しています。

 

些細なことからいじめのターゲットにされ、深く傷ついた子どもが自ら命を絶つ事件も後を絶えません。

 

「身長が低い」という身体的特徴を理由にいじめられることも、残念ながら珍しくありません。わが子が理不尽なことで傷つかないよう、親として出来ることは何でしょう。

 

子どものつらい思にも、覚悟を持って接すること

身長が低いことで、子どもはどんな思いをしているのでしょう。わたしの友人の話をします。友人の子どもは6歳(年長)ですが、身長が約100pです。

 

100pと言うのは4歳の子どもの平均身長で、必ずと言っていいほど、3歳か4歳くらいに間違われるそうです。

 

子どもの目の前で「3歳?」と聞かれたことが何度もあるそうで、はじめのうちは苦笑いしてた子も、何回か聞かれるうちにだんだん悲しくなってきたようで、とうとう「何で僕はこんなに小さいの?」と聞かれてしまったと言っていました。

 

その子は「低身長症」かもしれないと検査を受けたものの、治療するかはもう少し様子をみましょうと病院で言われています。

 

まだ自分の身体のことがよくわかっていないし、親としても病気と決まったわけではない状態で説明もうまく出来ず、親子共につらい日々を過ごしています。

 

会うといつも元気な友人の子を想像して、まさかと思いましたが、子どもは子どもなりに傷ついているのだと思いました。

 

小学生になると、「背の順」で並ぶことが増え、低身長症の子は1番前か、前から2,3番目が多くなるでしょう。誰かに何かを言われなくても、自分の身長の低さが気になり始める子も多い時期ではないでしょうか。

 

並ぶと友だちと頭1つ分くらいの差があったり、容赦無く「小さいね」とか、ひどいと「チビ」という言葉を浴びることになるでしょう。

 

その時に言い返したり、毅然とした態度を取れるといいのですが、何も言えなかったり、泣いてしまったりすると、「弱い」と判断されて、エスカレートしていくことがあります。

 

中学生や高校生になっても、そういう心無い言葉を浴びせられたり、それがきっかけでさらなるいじめになることもあります。

 

中学生くらいになると、好きな人ができるかもしれません。女の子は自分より背の高い人がいいだろうなと、背が低い男の子はそんなことも考えるかもしれません。女の子はモデルみたいな、すらっとしたスタイルに憧れることでしょう。

 

わが子のそんな姿を思い浮かべるだけで、親は苦しい気持ちになりますよね。どうしてわが子だけこんな思いをするのだろうと、涙する日も決して少なくないでしょう。

 

子どもは子どもで、どうして僕(わたし)だけ、小さいのだろうと、悩んでいるのです。反抗期にはその気持ちを親にぶつけることも、覚悟しておかなければいけません。

 

最終的には、自分で自分の事をいじめるケースもある

低身長に関わらず、いじめられた子はどんな大人になるのでしょう。「いじめ後遺症」という言葉を聞いたことがありますか?

 

いじめ後遺症とは、大人になってからもフラッシュバックや悪夢に怯え、リストカットをやめられない、過呼吸症候群やうつ病、対人恐怖症や摂食障害などを抱えてしまうことを言います。

 

いじめられることによって多くの子どもは「自分が悪い」という「自責の念」を抱いてしまいます。

 

これは虐待された子どもにも共通するのですが、いじめられるのは(虐待されるのは)自分の〇〇が悪いからで、そこが治れば(言うことを聞いていれば)いじめられない(虐待されない)と思い込んでしまうのです。

 

しかし、いつまでもいじめ(虐待)が続くことで、こんな自分には価値がないと考えるようになり、「自尊感情(自己肯定感とも言う)」を低下させてしまいます。

 

「自尊感情」とは、自分を大切に思う気持ちなのですが、誰かに大切にされていないと、この気持ちは低下していってしまうのです。

 

そうなるとリストカットなどの自傷行為や摂食障害だけでなく、自暴自棄になり、やがて自殺という最悪のケースを迎えることになりかねません。

 

いじめの悲しいところは、最終的に自分が自分をいじめるようになってしまう可能性が高いこと」と学生時代の先生が言っていましたが、本当にその通りだと思います。

身長が低くて子供の頃いじめられた話

低身長症であるNさんの体験談を紹介します。

 

Nさんは「ターナー症候群」で、成人した現在でも身長は145pほどです。早い時期から成長ホルモン療法を受けていましたので、自分の病気についてもある程度の理解があったそうです。

 

Nさんが初めていじめを受けたのは、小学校3年生の時でした。同じクラスの男子が何気なく「お前小ちゃいな」と言った一言がきっかけでした。

 

クラスの数人に「チビメガネ」と呼ばれるようになったそうです。その「あだ名」は4年生になっても続き、気がつくと一部の女子にも呼ばれるようになっていました。

 

そして給食の時間に「チビは牛乳いっぱい飲めば治るぞ」と、牛乳を早く飲むように強要されたり、背が低いから先生の前に座った方がいい!と無理矢理1番前に座るように促されたりしました。

 

担任の先生は「やめとけよ」と言うだけで特に何もしてくれず、親にも余計な心配をかけたくないと言い出せず、ずっと耐えていたそうです。

 

中学生になっても、いじめは終わるどころか、ますますエスカレートしていきました。

 

誰も話しかけてこず、「近づくとチビがうつる」などと言われ、孤立していったそうです。

 

不登校になりかけた時に母親が気がつき、「あなたは何も悪くない」と言ってくれたことがきっかけで、いじめっ子に何を言われても気にならなくなり、卒業と共にやっといじめは終わりました。

 

Nさんは言います。

 

「いじめられている間は、『いじめっ子が言っていることが正しいんだろうな。わたしはチビだし、こんなチビのわたしとは誰も友だちになんかなりたくないよな』と思っていました。

 

でも、母が『チビだろうが何だろうが、大切な娘だ』と言ってくれて。友だちなんかいなくても、お母さんが味方でいてくれるならいいやって気持ちになれました。

 

吹っ切れたのが良かったみたいで、気にしなくなったわたしをいじめても面白くなかったのか、それからはあまり言われなくなった気がします。今では仲の良い友だちも彼氏もできて、こうやって笑って話せる過去になりました。」

 

もしNさんのお母さんがいじめに気がついた時に「いじめられる方が悪い」とか、「言い返してやればいい」とか、違う対応をしていたら、Nさんは今でも苦しい思いを抱えて生きていたかもしれません。

 

いじめはもちろんあってはならないことです。しかし、現実にいじめはそこら中にあふれています。わたしはNさんの話を他人事とは思えませんでした。

 

わが子の“キラリと光るもの”を全力でサポートする

もしわが子がいじめにあってしまったら…と思うだけで胸が張り裂けそうになりませんか?出来る限り、いじめの対象にならないように、もしいじめられたとしても、いじめに負けないようにしたいですよね。

 

低身長が気になる場合には、なるべく身長を伸ばしてあげるのも、1つの方法です。

 

食事や睡眠に気をつけ、運動を促し、少しでも平均身長に近づけてあげられたらいいですよね。

 

それから、何か自信を持てるものを見つけられたらいいですよね。

 

僕(わたし)は身長は低いけれど歌が上手い!とかダンスが得意!とか。何でもいいのです。ちなみにNさんは小さな頃からピアノを習っていて、コンクールで入賞経験もあるそうです。そして今はそのピアノを活かして音楽の先生を目指しているのだとか。

 

そうやって何か自信を持てるものがあると、人は強くなります。これだけは負けない!と言えるものや、雑音が聞こえないくらい打ち込めるものがあれば、いじめに負けない強さに繋がると思うのです。

 

もし今低身長症でわが子の将来を少しでも心配している人がいるなら、どんどんいろんなことにチャレンジさせてあげてください。その中で、「これだ!」と思えることを、一緒に見つけてあげてください。必ずその子の力になりますよ。

 

そして親も学ばねばなりません。

 

わが子がもしいじめにあったらどうすればいいのか?親がどこまで出ていったらいいのか?

 

答えは1つではありません。状況や子どもの性格によっても違うからです。でもこれだけは言えます。どんな理由があろうと、人が人をいじめてよいわけがないのです。

 

いじめはいじめる方が悪い!いじめに耐えてきた子どもは、褒められるべきなのです。

 

低身長であることに対して悩んでいるだけでなく、いじめの苦しみも加わってしまったらと思うと、本当につらいですよね。

 

親としては、子どもにはいつも笑顔でいて欲しいものです。そのためにも子どもをたくさん抱きしめてくださいね。

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