
子供の身長を伸ばすために取り入れたい睡眠改善方法
子供の身長を伸ばすために不可欠なのは、「深い眠りのある質のよい睡眠」です。
眠りには、「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」という2つの種類があります。
子供の身長を伸ばす為に必要な成長ホルモンである「メラトニン」は、ノンレム睡眠の際に分泌されます。
そのため、レム睡眠でいくら長時間眠っていたとしても、子供の身長の伸びに対してよい効果はありません。
では、そんな「深い眠りのある質の良い睡眠」にするにはどうすればよいのか。その具体的な方法をこの記事で紹介していきます。
寝る直前にスマホ・テレビは基本的にダメ(ただし設定を変えれば影響の軽減は可能)
「寝る前にスマホ、テレビはダメ!」ということは、誰でも1回は聞いたことがあると思います。
その理由として、スマホやテレビからは「ブルーライト」と呼ばれる光が出ており、この光が「メラトニン(成長ホルモン)」の生成を邪魔するために、そういわれています。
ですが、「ベッドにはスマホを持っていってはダメ」「寝る前にテレビを見てはダメ」といっても、子供は見てしまうこともありますよね。
寝る前に子供がスマホを見ていることに気づき、叱ると余計に子どもの睡眠の質は下がります。寝る前に叱られることも、よりよい睡眠の妨げになるからです。
では、叱らないようにする為にはどうしたらよいのか。
それは、ブルーライトを軽減させるような設定にはじめからしておけばよいのです。
iPhoneやiPadの場合
iPhoneやiPadの場合は、「NightShiftモード」という設定が標準搭載されています。
このNightShiftモードとは、画面を暖色系の表示にすることでブルーライトを軽減させ、睡眠への影響を少なくしようという設定です。
NIghtShiftモードでは、何時から何時までNightShiftモードにするのか決めておけば、毎日自動的に画面の色が切り替えてくれます。
そのため、「画面に色を切り替え忘れていた」ということもなく、寝る時間帯には自動的にブルーライトを少なくすることが可能です。
Androidの場合
Androidの場合は、まだNightShiftモードのような機能が標準搭載されてはいません。
ですが、NightShiftモードと同様の設定を行ってくれるアプリは存在します。「ブルーライト軽減フィルター」というアプリです。
このアプリを使えば、iPhoneやiPadのNightShiftモードと同じように時間設定が可能です。また、ブルーライトのカット率を自分で設定することも可能なので、画面の見やすさによって調整することができます。
テレビの場合
テレビの場合は、ブルーライトをカットする保護パネルを取り付けることをおすすめします。
画面の大きさによって値段が変わりますが、5千円前後で購入可能です。100%カットとはいきませんが、50%近くはブルーライトをカットすることができます。
子供の質の良い睡眠の為に「砂糖」を抑えよう
「砂糖」が質のよい睡眠を邪魔するとご存知ですか?
コーヒーや紅茶などに含まれるカフェインが、睡眠と深い関係にあることはよく知られていますが、砂糖も睡眠と深い関わりがあるということは知らない人も多いのではないかと思います。
翔太も甘い物が大好きで、気づくと自分で勝手にお菓子を食べようとします。ほとんどのご家庭が、こんな感じではないでしょうか。
砂糖が質の良い睡眠の邪魔をする理由
砂糖は、摂取すると血糖値が急上昇する食べ物です。血糖値が急上昇した場合、体内では「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが分泌されます。
インスリンで血糖値が急激に下げられると、次に再び血糖値を上げなくてはと「アドレナリン」という血糖値を上げるホルモンが分泌されます。
このように、砂糖を摂取すると体内では血糖値が急激に上下するうえ、アドレナリンの分泌によって、興奮作用が生じてしまいます。
寝る前には落ち着くべきであって、興奮するべきではありません。アドレナリンを発生させないために、寝る前の砂糖の摂取は控えましょう。
あまりにも砂糖を摂りすぎると睡眠時無呼吸症候群の可能性も
また、砂糖が多く含まれるようなジュースなどをよく摂取し肥満気味の子どもは、睡眠時無呼吸症候群の可能性も高いといわれています。
砂糖の摂取により、鼻腔が炎症を起こしてしまい、鼻呼吸がしづらくなるためです。
また、肥満気味になる子どもは、夜更かしし遅くまでお菓子などを食べるという食生活、睡眠時間の乱れがあることが多いようです。
そのようなケースにあてはまる子の場合、肥満を防ぐためにも、生活習慣に気を付け早寝早起きするように教育する必要があります。
コーヒーだけじゃない!カフェインは身近な食べ物にも含まれる
先ほど、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインが良質な睡眠を妨げるという事に少し触れましたが、実はカフェインは子供があまり飲まないコーヒーや紅茶だけでなく、子供もよく摂りいれるチョコやお茶にも含まれています。
チョコやお茶は、どの家庭でも普通に子供に与えるものなので、知らず知らずのうちにカフェインを与えていることになります。
カフェインがどのように睡眠を妨げるのかというと、アドレナリンと同じく興奮させる作用があるからです。そのため寝る前に摂取してしまうと、興奮状態になってしまい眠れなくなってしまうのです。
カフェインの効果は6〜8時間は持続するといわれています。そのため、夕方以降はカフェインを含む食べ物、飲み物は口にさせないようにしましょう。
子供が熟睡できる環境を整えてあげよう
深い眠りに入れない理由として、寝ている環境が悪いということも考えられます。
「質の良い深い眠り」につくためには、「明るさ」「室温」「音」の3つの要素が重要です。この3つを意識しながら、子どもの寝室を熟睡できる環境にしてみましょう。
真っ暗な環境を作ろう
「寝るときは、真っ暗?それとも薄明かり?結局どちらがいいの?」と疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。私も、ずっと疑問に思っていました。
厚生労働省が出した「健康づくりのための睡眠指針」には、明かりは「必ずしも真っ暗にしなければならないわけではなく、自分が不安に思わない程度の明るさにすればよい」と書かれています。
ですが様々な文献によると、やはり薄明るいと「メラトニン」が生成されにくく、薄明かりは「質の良い深い眠り」の妨げとなると書かれています。
私自身、普段は豆電球もつけずに寝ていますが、豆電球をつけて寝てしまった日は、朝寝起きがとても悪く、寝たような気がしません。
真っ暗に慣れているということもあるのでしょうが、やはり真っ暗に慣れさせ、真っ暗な環境で眠れるようにすることが一番であると感じます。
室温は、夏は25〜28度、冬は16〜21度
室温も質の良い眠りを実現するためには重要な要素の1つですが、それ以上に大切なのが、布団の中の温度です。
布団の中の最適な温度は33度前後といわれています。その33度前後の環境を作るための室温が、夏25〜28度、冬16〜21度なのです。
最適な室温にして身長を伸ばすための快適な眠りを得るためには、エアコンなどを活用し、室温を最適な温度に操作することが重要です。
また、掛布団や敷布団を季節ごとにきちんと調節し、最適な布団内温度を保てるようにしましょう。
40デシベル以下の静かな環境にしよう
睡眠中に40デシベル以上の音が聞こえてくると、睡眠に悪い影響を及ぼすことがわかっています。では40デシベルとは、どれくらいの大きさの音なのでしょうか。
40デシベルは一般的に、図書室くらいの静かさだといわれています。大変静かな環境です。
図書室よりも騒がしい環境になると、睡眠に悪影響が出ることになるため、自宅の周りが道路や線路などがあり騒がしい環境の場合は、耳栓を付けて寝させるということも考えてあげてください。
子ども用耳栓も販売されていますので、一度試してみてあげてもいいと思います。
まとめ
このページでは、子供の身長を伸ばす為に必要な「ノンレム睡眠」をどのように確保していくかをご紹介していきました。
子供の身長を伸ばす為には、ただ睡眠時間を長くすればいいというわけではありません。ここでご紹介した内容を参考にして頂きながら、子供が質の高い睡眠を摂れるように取り組んでいってあげてください。
